第26話「トシちゃん(田原俊彦)のコンサート」
[box03 title=”第26 話「トシちゃん(田原俊彦)のコンサート」”]あの頃のジャニーズ 夢と彼女とジャニーズと [/box03]
ジャニーさんから告げられた「時間と場所」をメモに取り電話を切った。
神奈川県民である事を覚えていてくれたのか?
神奈川県民ホールは小学生の頃に中村雅俊のコンサートに行った事があった。
家から1時間で行ける場所である。
母親が不思議そうな顔で見てるので「田原俊彦のコンサートを見に行く事になったから!」
と言うと母親は「えっー!」と驚いた顔をした。
本当にジャニーズに入ったと言う事を認識したようだった。
「何を着て行こうか?」
「どんな顔して入っていけばいいんだろう?」
「ジャニーさんがいなかったらどうしよう」
期待と不安が入り交じり、ワクワクドキドキしながらその日の夜を過ごした。
翌日、結局オーディションの時と同じような格好をして神奈川県民ホールに来た。
その方がジャニーさんも解りやすいだろう。
また、その格好でトシちゃんのリハーサルにも行ったのだ。
もしかしたらトシちゃんも覚えてくれているかも知れないと言う淡い思いもあったのは否めない。
神奈川県民ホールに近づくと物凄い女の子達の群れが出来ていた。
入り口にはびっしりと、女の子の長い行列が出来ている。
僕はその列に沿うように歩いて行った。
女の子ばかりの中を男1人で歩くのはやはり恥ずかしい。
しかし、もう僕はジャニーズジュニアなのだ。
コンサートを見るのは勉強の為だ。
そんな事を思いながら歩いていると受け付けに辿り着いた。
緊張しながらスタッフに声を掛けた。
「ジャニーさんに来るように言われました!」
と言って自分の名前を言うと、ズラリと並んでいるファンを尻目にあっさりと中へ通された。
肩透かしを食らうほど、いともあっさりコンサート会場に入場できてしまった。
ビックリしていると、通された先にジャニーさんを見つけた。
「おはようございます!」
と、挨拶をすると、慌ただしそうに答えた。
「席空けておいてって言ったんだけど、間違えて売っちゃったみたいでね、ユー悪いんだけど始まったら、舞台の袖から見ててくれる?」と言われた。
「天下の田原俊彦のコンサート」である。
見れれば何処でもいい。
僕は「はい!」と答えた。
ジャニーさんの先導で舞台の袖に行く。
舞台関係者や照明さん等のスタッフが、慌ただしく動いているがジャニーさんだと判ると、皆立ち止まり、慌てて挨拶をする。
やはりこの時は「ジャニーさんは偉大だなぁ!」と思った。
舞台の袖に来ると、近くにいるスタッフに「ここからこの子が本番見てるから! 大丈夫ね!」
と声を掛けてくれた。
横から見ると緞帳を隔てて客席にはファンが埋まり、大きな声で騒いで喜んでいる女性ファンの姿が見える。
しかし、対照的にステージ上はバンドのメンバーとスタッフがいるだけで薄暗く静まりかえっていた。
明と暗。
そんな光景を見ながらワクワクしていた。
すると不意にジャニーさんが声をかけてきた。
「ちょっと俊の所に行って来るから、ユーはここで見ていて!」
早口で言い終わるとその場を離れた。
期待に胸を膨らませ俊ちゃんのコンサートを袖から眺める事になった。
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