第34話「ジャニーさんからの唐突な発表」
[box03 title=”第34話「ジャニーさんからの唐突な発表」”]あの頃のジャニーズ 夢と彼女とジャニーズと [/box03]
ウォーキングのレッスンが始まった。
右足を思い切り上げて、2歩歩き、踏み込んで、今度は左足を全力で上げて、また2歩歩いて行く。
1列目、2列目までの15人ぐらいは問題なく出来るが、後半の20人ぐらいになると、足が上がらなかったり、ステップがズレたり、理解出来ずに踊れない少年もいた。
「ジャニーズジュニアになった!」と言っても契約したわけでは無い。
レッスン料を取られる事は無いが給料が貰える訳でも無い。
ジャニーさんに気に入られたか知られただけの事である。
「ユーもレッスンにおいで!」
そう言われてレッスンに来たものの、レッスンについていけなくて直ぐに辞めた人間も多い。
「1日だけジャニーズ」、「にわかジャニーズ」などと呼ばれていた。
それでも「元ジャニーズ」と言い張る人もいる。
無料でレッスンを受けられ、アイドルのバックで踊って、人気が出るか、ジャニーさんに気に入ってもらえればデビュー出来るチャンスがあるだけだ。
その「曖昧な所」がジャニーズでありジャニーズ帝国と言われる由縁だろう。
すべて「ジャニーさん次第」と言う事である。
そして、そのチャンスを与えられたのがジャニーズジュニアである。
僕がいた頃は、そんな少年が固定で20人、入れ替わり立ち替わりで20人、計40人ぐらいいた。
ダンスのレッスンは人数にも寄るが、前半のレッスンが2時間程要する。
全身汗だく、喉はカラカラの状態になる。
休憩を20分程度挟んで、今度は振り付けのレッスンになる。
ボビーさんの選んだ曲で、初歩的な振りからハードな振りまで、一般的なジャズダンスの初級から中級の内容をやっていた。
選ぶ曲はディスコティックなポップスが多かった。
そのレッスンを最初から最後までジャニーさんは見ていた。
レッスンが終わるのは5時前位で、練習量は4時間近くたっぷり行う。
練習が終わる頃になると、ジャニーさんがジュースやハンバーガー等を差し入れしてくれた。
終わると同時に飢えた子供のように皆群がった。
ジャニーさんはそれを見て笑っていた。
そんなある日の事だった。
ダンスのレッスン終了後に、いつもよりちょっと怖い眼差しでジャニーさんが横から声を掛けた。
「ユーとユーとユーは、ちょっとこっち来て!」と何人かのジュニアを指差した。
「ユーも、あとユーとユー!」
選ばれたのは10人ちょっとだった。
選ばれたジュニアたちはジャニーさんの前に立った。
するとおもむろに「ユーたちTBSのピンキーパンチ大逆転と言う新番組に出るから!」
と唐突に言った。
選ばれた者、選ばれなかった者、どちらからも感嘆の声が上がった。
「松本伊代と柏原よしえが主役の番組で少年隊のバックで踊る事になったから!」
ジャニーさんが真剣な眼差しで言った。
そう告げられたグループの中に僕は入っていた。
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