第23話「田原俊彦とジャPAニーズ」(前編)
[box03 title=”第23話「田原俊彦とジャPAニーズ」(前編)”]あの頃のジャニーズ 夢と彼女とジャニーズと [/box03]
ジャニーさんに促されTBSの会議室を後にした。
脳裏では先ほどの光景が甦る。
「どう見ても中学生から高校1年ぐらいの若い集団に、今春から高校3年になる自分が入っていけるのだろうか? 」
そんな事を思いながら駐車場までジャニーさんに付いて歩いた。
外はもう陽が落ちて暗くなっている。
てっきり、タクシーで行くものだと思っていたが、駐車場に止めてある外灯に照らし出された白いベンツの前で止まり、おもむろにキーを取り出して乗り込んだ。
「ユーはこっちに乗りなさい!」と言われて助手席に乗り込んだ。
初めて乗ったベンツは乗り心地はこの上無く快適だった。
当時はまだ世の中に携帯電話など無かった時代である。
しかしジャニーさんのべンツには移動式の自動車電話があり、それは肩から掛けてショルダーバッグのように持ち運び通話する事が出来る携帯電話だった。
それを見て「凄い! 芸能界の社長になると凄いんだ!」と思っていた。
その電話で誰かに電話をして「これから行くから! 」と主旨を告げて電話を切った。
多分マネージャーなのだろう。
僕はただ自分が置かれている状況を把握するのに精一杯だった。
赤坂から10分ぐらいで六本木のテレビ朝日に到着をした。
今は六本木ヒルズに変わっている場所である。
ベンツの前に重々しい鉄の移動式の門が立ち塞がっていた。
警備員が近づいてくる。
窓を半分開けると厳かに言った。
「ジャニーだけど!」
それを聞くと警備員は機敏に動きゲートを開けた。
ジャニーさんのベンツはテレビ朝日の敷地内に滑り込んだ。
中には『西部警察』と書かれた大きなポスターが掲げられていた。
入って直ぐの場所にベンツを停めると右側にある、3階建てのボロボロのプレハブの建物の非常階段を上がって行く。
TV局の中とは思えない場所で、まるで工事現場の資材置き場か施設のように見える。
「本当にこんな所に、あの俊ちゃんがいるのだろうか? 」
非常階段をジャニーさんの後について登って行き鉄の重い扉を開ける。
すると中から、「マイケルジャクソン」の「ジャクソンズ・メドレー」が聞こえた。
張り詰めた空気、踊る5人の男性、その真ん中に、赤いスウッエットの上下を着た見覚えのある人がいた。
「田原俊彦だ!」
そして、その周りにいるのは「ジャPAニーズ!」だった。
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