Johnny's

第81話「テレビドラマ・オサラバ坂に陽が昇る・制作発表会」

たけJI

[box03 title=”第81話「テレビドラマ・オサラバ坂に陽が昇る・制作発表会」”]                       
あの頃のジャニーズ 夢と彼女とジャニーズと [/box03]



金曜日8時からの新番組『オサラバ坂に陽が昇る』の製作発表会が行われる事になった。

赤坂TBSの別館に出演者が集合するのだ。

マスコミに対する宣伝と御披露目の為である。

僕はその製作発表会が行われるTBSの別館に向かって歩いていた。

近づくに連れて心臓がバクバクと高鳴る。

緊張と興奮、ワクワクするような高揚感、色々な思いが入り交じってフワフワと浮いている感じだ。

暫くすると別館が見えてきた。

数日前オーディションが行われた場所である。

あの日、確実に運命は変わったと改めて思った。

別館に到着してエレベーターに乗りリハーサル室の前に着いた。

「ふぅー」

と一瞬ため息を吐くとドアノブに手を掛けしっかりと握りしめる。

緊張感が襲ってきた。

それを振り払うように思い切ってドアノブを回してドアを開けた。

「おはようございます! 」

と挨拶をして室内に入る。

「おはようございます!」

とたくさんの人の言葉が返ってきた。

20人以上の人がいる。

僕は一気に緊張した。

少しザワザワとした張り詰めた緊張感が支配していた。

室内の1番奥の壁に貼られた横断幕が目に飛び込んでくる。

「新番組 オサラバ坂に陽が昇る! 製作発表会&断髪式」

と書かれていた。

改めてテレビドラマに出演するんだと感じた。

コの字型にテーブルが並べられている。

もう既に何人かの役者さん、マスコミ関係者、スタッフが揃っていた。

カメラを持って腕章をつけたカメラマンが何人かいて何人かが僕の写真を撮った。

お昼のワイドショーなどで見たことが有る光景だ。

その現場に自分がいるのが不思議な気がした。

芸能人になった気分で、いかにも取材といった感じである。

テーブルの前に名前が書いて貼ってあり僕の指定席があった。

「若葉寮生」の席の端が僕の指定席だった。

出演するのは第4話からなので席が端になるのは仕方がない。

若葉寮生のメンバーと挨拶をする。

まだ全員は揃っていないようだ。

その中に唯一知っている顔があった。

「三好圭一」だ。

寮生の中でもそのヒョロっとした長身で細身な姿と笑顔はどこか垢抜けていて目立つ存在である。

おもむろに席を立った。

「先輩! おはようございます! 今回は宜しくお願いします!」

と挨拶をしてきた。

ジュニアの時にはあまり話した事どころか、きちんと挨拶をした事も無かったが、知らない人に囲まれた中で会うと不思議と親近感が湧いてくる。

この頃から三好は僕の事を「先輩」と呼ぶようになった。

皆がこっちを向いた。

皆に見られて緊張したが少し優越感があった。

ジャニーズでは僕の方が先に入っていた事と年齢も上だったのでそう呼ぶようになったのだろう。

三好君の隣の席には見たことがある人がこちらを向いて座っていた。

斎藤康彦君だ。

『1年B組新八先生』に出演して『もどかしさもsometime』でデビューした俳優である。

軽く挨拶をする。

見た目はちょっと不良ぽいと思ったが、挨拶をすると優しそうな雰囲気に変わった。

コの字型に並べられているテーブルのその中心にプロデューサーの柳井満さんが座っていた。

今回のオーディションの時に面会しているので、一番凄い人と面識があると言うのは心強い。

目線が合ったので軽く会釈をして挨拶をした。

そして、テーブルの上座の方には今回の主役となる矢崎滋さんが座っていた。

細い目に、小さな眼鏡が似合う、独特の風貌を兼ね備えている俳優さんだ。

そしてその横の方に俳優の柴田恭兵さんが目に飛び込んできた。

テレビで見る雰囲気をそのままもっていて、男が見ても格好いい存在である。

そしてその横に賀来千香子さんが座っている。

モデル出身なだけあって小顔でスレンダーなルックスはひときわ目を引く存在だった。

そして、その並びには伊藤つかさちゃんがいた。

その愛くるしい笑顔はいかにもアイドルだが、どこか素朴で作られた感じがしない。

劇団に所属していて、ドラマを中心に活動をしている女優だからだろうかと勝手に推測した。

外国人が座っていた。

アンジェイ・シェドレッキーさんである。

大柄な体格に髭をたくわえているがどこか温厚で優しそうな雰囲気が伝わってくる。

ボッーとしていると「おはようございます!」と続々と出演者や関係者が到着した。

同じ若葉寮生の席にはイケメンの体格の良い青年、北川剛君や子供ぽい少年が座っている。

「おはようございます!」とちょっと恐面てな感じの人加わった。

若葉寮のリーダーの諸岡義則さんだ。

続々と出演者が揃っていく。

小鹿番さん、戸川京子さん、そして独特の声と雰囲気を持ってイルカさんが到着した。

報道関係者がカメラのシャッターを押す。

プロデューサーと挨拶をした後、俳優の矢崎滋さんの隣の席へ向かう。

矢崎滋さんが立ち上がり挨拶をした。

「はじめまして、矢崎滋です。宜しくお願い致します。」

すると

「どうも初めまして、妻のイルカです」

と挨拶をした。

会場が笑いの渦に包まれた。

緊張し張り詰めた空気が一気に和んだ。

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第1話 「始まりはフォーリーブス」

■ 彼女との出会い ■

第12話「マッチと彼女とアルバイト」後編

■ ジャニーズに入った時の話 ■

第18話「初めてのオーディション」(後編)







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