Johnny's

第101話「ジャニーズジュニアのギャラ事情」

たけJI

[box03 title=”第101話「 ジャニーズジュニアのギャラ事情」”]あの頃のジャニーズ 夢と彼女とジャニーズと [/box03]


TBS金曜20時枠のテレビドラマが終わった。

ドラマが終わってスケジュールが何も入っていない。

ジャニーズジュニアとして再びダンスのレッスンに通うしかない。

しかし、いささか気が重い。

毎週日曜日13時。

テレビ朝日の前にはジュニアの追っかけファンがたむろしている。

「ドラマ見てましたよー!」

とか

「頑張って下さいね!」

とか声をかけられるが、それはむしろ「恥ずかし目を受けている」気持ちになる。

ドラマにレギュラーで出演して人気があれば、のこのこレッスンに通いはしないだろう。

勿論デビューしていたり名前が売れていて次の仕事のために通うのは別の話である。

6ヶ月もの間、ドラマの世界にいて、レギュラーで出演していたにも拘わらず、ジャニーズジュニアに戻る。

名前も売れずデビューの予定も無い人間が「ただのジャニーズジュニアからやり直す」のは勇気がいる事である。

「ドラマにレギュラーで出たけれど人気も出ず、実力も有りませんでした」

と自分から言っているような物だ。

増してや僕の場合はジャニーズジュニアから一緒に出演した三好圭一が継続して「家族ゲーム」に出演が決まっている。

その三好から「先輩」と呼ばれている僕の面目は無い。

テレビドラマにレギュラーで出演した後に再びジャニーズジュニアとして同期とバックで踊るのは劣等感に苛まれる思いである。

多かれ少なかれそんな気持ちになって、居場所が無くなりジャニーズを辞めてしまう人間も多い。

また、新しいジャニーズジュニアも沢山入っていて、知った顔が半分以下になっていたりする。

「あの人ドラマにレギュラーで出ていたのに、なんでまたジュニアに戻ってきたの?」

と「言われてなくても言われているような」被害妄想が心を縛りつける。

話し相手もおらず居場所が無くなってしまうのは確かである。

また、ドラマなどに出演した後に現実問題として経済的な現実と直面する。

ズバリ!「ギャラ」である。

ジャニーズジュニアは勿論給料制では無く完全歩合制だ。

テレビや舞台に出演すれば出演料が支払われるが、レッスンに通っているだけでは1円も支払われる事はない。

テレビドラマの場合、収録と撮影などをして放送されるまで2週間~1ヶ月はかかる。

そして出演したドラマが放送された後、3ヶ月経過してから出演料が振り込まれるのが普通である。

僕の場合、主役の第4話の出演料は数万円だった。

その後は出番や台詞等で数千円の時もあれば、大1枚大2枚の時もあった。

4月~8月迄の4ヶ月を通して貰ったギャラは10万円を少し超えたぐらいの金額だった。

4ヶ月働いて10万強である。

ジャニーズジュニアでいる限り、親元にいなければ当然生活など出来ない。

これが中学生や高校生ならいいお小遣いだ。

それなりの稼ぎなのだろうが、社会人として考えたならば先行き不安になる。

お笑い芸人もそうだが売れてまともに稼げる迄は、時間と出演経歴や人気が関係してとにかく時間がかかるのだ。

ドラマにレギュラーで1度(1クール)出演したぐらいでは到底生活も儘ならないのである。

そんな現実を知るといつまでも夢は見てられないと思って辞めて行く人も多いだろう。

実際に高校を卒業した社会人なら尚更である。

因みに彼女は高校卒業後、銀行に就職し毎月十数万円の給与を貰い、夏には初めてのボーナスも貰い、家にも毎月数万円を生活費として入れていても「貯金が沢山貯まったてきた!」と言っていた。

それに比べ僕は自分の生活費の足しにもならない収入で家に入れる所ではない。

高校を卒業したジャニーズジュニアはニートと変わらないのである。

現実に目を向けた人間ならばジャニーズジュニアを辞めて行くのは当たり前だろう。

18歳の高校卒業がジャニーズジュニア1度目の卒業の目安であり、その次が20歳の壁だ。

大学などに通っていればまだ学生として続ける事はできようが、学生でなければ「成人した大人として、まともな収入が無いまま続けるのはどうなのか?」と思って当たり前である。

アルバイトをしながら続ける事も出来なくは無い。

お笑い芸人や役者の卵、はたまたダンサーやモデルなら聞いた事はある。

しかし、アルバイトをしているアイドルなんて聞いた事も無い時代だった。

増してや「アルバイトをしているジャニーズジュニア」では夢が無い。

売れてもいない、学生でもない、18歳を過ぎた「男」がアイドルを目指している時点で「現実に気がつけよ!」と言う話しでもある。

ともあれ、ろくでなしで愚か者である僕は実家暮らしで親の脛をかじりながらまだまだ夢を捨てきれずにジャニーズジュニアを続けるのであった。

彼女との約束を果たすためにも、まだまだこんな中途半端な状態でジャニーズを辞めたくは無かった。

芸能界を諦めたくは無かった。

たとえ人気が出なくても、憧れの「ジャPAニーズ」のように、ダンサーとしてジャニーズに残り、アイドルとは違う方向で食べて行く道もあるはずだとこの時は思っていた。

坊主頭がかろうじてスポーツ刈りぐらいまで生えた頃だった。

僕は意を決して、再びテレビ朝日の稽古場に向かった。

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