第2話 「フォーリーブス」と「ジャニーズ」
[box03 title=”第2話「フォーリーブス」と「ジャニーズ」”]あの頃のジャニーズ 夢と彼女とジャニーズと [/box03]
翌週になると、番組が始まる頃には「姉ちゃーん! 始まるよ! 」とテレビ画面の前で座って待っていた。
『歌え! ヤンヤン!』
と言う掛け声で番組が始まる。
ブラウン管の中で、フォーリーブスがどこかの会場の通路を駈け降りていた。
ステージに上がる。
4本立てられたマイクスタンドの前で歌い出した。
いつのまにか僕の横に来た姉が、得意気に説明をはじめた。
「左側にいる人が北公次って言って、バック転する人だよ。コーちゃんって呼ばれているの! 」と指を指しながら話してくれる。
この時バック転が出来る人の名前を初めて知った。
「右側の背が一番高い人がおりも政夫でマー坊、真ん中の細い人は青山孝でター坊、最後の人が俊ちゃんで江木俊夫って言うのだけどマグマ大使にも子役で出ていたんだよ! 」
と言った。
『マグマ大使』は良く見ていたのでそう言われれば、面影があるような気もしてきた。
姉のお気に入りはター坊こと青山孝だった。
何度か見ているうちに、フォーリーブスの『ブルドック』と『踊り子』と言う曲が好きになった。
『ブルドック』はゴムヒモのような物を使って踊り、腕からピラピラとした紐が垂れている衣装が印象的だった。
そして歌っている最中に「ワォ! 」と叫ぶフレーズが好きでよく真似て歌っていた。
『踊り子』は振り付けが格好よくバック転が見れるので好きな曲だった。
姉はさんざん「キャーキャー」と言っていた割には、しばらくしてから弟分の「郷ひろみ」がデビューすると呆気なく移り気をした。
そんな姉が「フォーリーブスや郷ひろみのバックで踊っているのがジャニーズジュニアって言って、その中から3人の人気者、板野俊雄(俊ちゃん)、林正明(まーちゃん)、畠山昌久(チャーリー)、がデビューをして、それを「JOHNNY’Sジュニア・スペシャル」略して「JJS」って言うんだよ!」と教えてくれた。
「フォーリーブス、郷ひろみ、JOHNNY’Sジュニア・スペシャル、ジャニーズジュニア、全部ひっくるめてジャニーズ事務所って言う同じ会社なんだよ」
と誇らしげに姉は説明をしてくれた。
僕はヒーローに憧れるように漠然と「ジャニーズ」と言うグループに憧れ、ハナタレ小僧ながらに「ジャニーズって凄いんだ! 」と思った。
その数年後に、自分がその「ジャニーズ」に入り、「ジャニーズジュニア」になるとは思いもしない、小さな子供の頃の話である。
懐かしい「フォーリーブス」さんの歌声は↓コチラから
懐かしい「ジャニーズジュニアスペシャル」さんの歌声は↓コチラから